投資のヒントとなる数字
前回お伝えした「見るべき数字」の項目の言葉の意味の説明です。
「見るべき数字」の各項目の数字を一部ではなく、総合的に見て投資する会社を選ぶことが大切です。
派手な動きをする成長株の投資ではなく、適切な株を適切な値段で買うことを目的とします。
株は「安い時に買って、高い時に売る」と言いますが、そんなにうまくはいきません。
適切な株を適切な値段で買うことが大切です。
企業価値を見定めて、自分の中でルールを作るとぶれることなく投資ができると思います。
売上高
企業が本業として販売、提供した収益の総額。
売上高は順調に増加しているか?
営業利益
営業利益とは、売上高から売上原価と販売管理費(経費)を引いたものです。
営業利益は順調に増加しているか?
1株当たり利益
EPSとも呼ばれます。
1株当たり利益(EPS)=当期純利益÷発行済株式数 単位:円
EPSの値が大きいほど、企業の収益性が高いということです。
営業利益率
営業利益率=営業利益÷売上高×100 単位:%
値が高いほど本業での稼ぎが効率的に行われているということです。
時価総額
上場株式の株価×発行済株式数で求めます。
大きいほど企業価値が高いと評価されます。
大きければ株価の動きは比較的緩やかとされ、小さければ値動きが激しくなる傾向にあります。
・大型株:時価総額が大きい。発行済株式数が多く流動性に富む。比較的株価の動きは緩やか。
時価総額、流動性が高い上位100銘柄
・中型株:次いで上位400銘柄
・小型株:大型株、中型株に含まれない全銘柄
自己資本比率
企業の財務体質の健全性を見ます。
高いほど負債の割合が少なく健全性が高いと言えます。
40%以上: 可
60%以上:良い
80%以上:優秀
予想配当利回り
株式を購入する金額に対して一年間のどのぐらいのリターンが配当金として得られるかを示すもの。
予想配当利回り=1株当たりの予想年間配当金÷株価×100 単位:%
配当
企業が株主に利益を分配することを言います。
配当は毎年でているか?
営業CF
営業活動による現金収支を表します。本業による現金の増減を表すので、安定的に収益を上げていることを示すプラスが望ましいです。
ROE
自己資本利益率です。
企業が自己資本に対してどれだけの利益を上げているのかを表す指標です。
高いほど効率が良いということです。
自己資本利益率(ROE)=当期純利益÷自己資本×100 単位:%
一般的には10%を上回ると優良と言われますが、自己資本の中に借金が入っている場合もあるので、他の数字と合わせて総合してみることが大切です。
PER
株価収益率です。
株価が割高か割安かを判断するための指標です。
株価収益率(PER)=株価÷1株当たり純利益 単位:%
株価が1株当たり純利益の何倍まで買われているのかを見るのですが、業種によってPERの水準はまちまちです。値が低いほうが割安、高いほうが割高となります。
成長期待がある会社なら高くなっているし、何倍なら割安という決まりはありませんが、同業種を比べたりして判断します。
PER15倍以下なら割安だな、と私は感じます。
PBR
株価純資産倍率です。
株価が1株当たり純資産の何倍になっているかを表し、割安株を見つける判断材料になります。
株価純資産倍率(PBR)=株価÷1株当たり純資産 単位:倍
値が高ければ割高で、低ければ割安を意味します。
PBRが1倍の時に株価がその企業の解散価値と同じだと判断されます。
1倍以下だと割安です。
まとめ
投資のヒントとなる数字をご紹介しました。
1.売上高
2.営業利益
3.1株当たり利益
4.営業利益率
5.時価総額
6.自己資本比率
7.予想配当利回り
8.配当
9.営業CF
10.ROE
11.PER
12.PBR
これらの数字を押さえて、四季報を読んだらもっと楽しく読めると思います。
割安で中身も良いのに、まだ人気の出ていない株を探しましょう。
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